どん底人生 俺はお前を愛してる

きっと今が人生のどん底。どーしたらいいかわかんないけど、どーにかしないとね。それとも簡単に諦めちゃう?

どーしてどん底に陥ったのか?再会編

どーしてどん底に陥ったのか?再会編

 

ここから転落していった経緯の本題に入る。長かったがなんとか書き終えたい。

 

明日、自己破産とかの話聞きに法テラスに行くし、そうしないと再出発できない気がするから。

 

当然おもしろい話ではないし、自業自得ってのは十分理解している。非難されることも承知の上で書いていく。

 

うまく伝えれるかわかんないんだけど、伝えたい事はひとつだけ。

 

いざ参る!

 

 

どーしてどん底に陥ったのか?再会編

先に言っておく。起業することは簡単だ。なにも知らなくてもなんとかなる。だけど、先を見通すことができないならするな、とは言わないが、まだすべきではない。世の中の流れは非常に早い。その時はよくても1ヵ月後は通用しない。その都度修正するのは想像以上に大変だ。

 

せどりの会社を立ち上げた僕は必死で働いた。いつかSとまた一緒に笑える日が来ることを信じてた。

 

最初はKと僕、二人が飯を食う分くらいはなんとか稼げた。Kは資金がなくほとんど僕の手出しだったが、いつか暮らしが良くなると信じていたし、生きてる、って感じていた。

 

その年の12月、ちょうどSと連絡が取れなくなって一年が経っていた。僕はどーせ連絡取れないだろうと思っていたが、メールを送ってみた。

 

『やぁ、元気してるだろうか。Sと連絡が取れなくなって僕は落ち込んだけど、今は仕事やめて起業したよ。いつかまた会えると信じてる』的な文面を送った。

 

 

『あんた馬鹿ね。私が勝手にいなくなって拒絶したのに。』

 

驚いたことに返信が来たのである。僕達の糸はまだ完全には切れていなかったんだ、と喜んだ。それからは失った一年を取り戻すかのように、頻繁に連絡を取り合った。

 

年が明け東京へ遊びに行った。すごく久しぶりだったが、違和感を感じることはなくSは当たり前のようにSだった。浅草で電気ブランなるものをごちそうになったり、美味しいケーキを買ってくれた。今までどんなことをしてたのか、お互いの話は止まることがなかった。新宿だったろうか、Sがたまに行くという占い屋に行った。僕は事業に谷もあるけど、なんとなく上手くいくだろうと言われた。Sは30歳に人間じゃなくなると言われてて神化すんじゃね?と笑ったw

 

東京での楽しい時間はあっという間だった。僕たちは次は京都に旅行へ行こうと約束し別れた。

 

僕は帰ってからSと旅行に行く費用を稼ぐためにも働いた。少し焦っていた。せどりは宝探しみたいなものだったが、このころからもっと稼ぐにはどうしたらいいのか、ということばかり考えていた。

 

5月くらいだったろうか、Sと京都に旅行へ行った。Sは東京から、僕は地元から。現地集合だ。僕はSと楽しむためにマリファナを持って新幹線へ乗った。せっかくの京都だったが観光もそこそこに僕たちはホテルで煙をふかした。Sは少し東京での生活に疲れていたみたいで地元に帰ろうかと悩んでいた。『帰っておいで』その一言でSは帰ってくる決心をしたようだった。

 

一ヶ月後、Sは帰ってきた。

 

僕は『祝!帰還』といったくす玉を作り出迎えた。これは結果として上手く割れなかったが。Sの笑い泣きした顔は今でも覚えている。

 

Sが帰ってきてからは2年前のように頻繁に連絡を取り、昔のように会っていた。

 

だが、その年の冬、Sが胸にしこりがあり、検査したところ乳癌であることが発覚した。ステージ4。目の前が真っ暗になった。Sは抗がん剤治療をし、片方のおっぱいを切除した。抗がん剤治療に不安はあったが、Sは元気すぎて困る、食欲もめっちゃあるしご飯もおいしい!と言っていた。いつもと変わらぬ様子に僕は少し安心した。

 

一方会社の方は売上に伸び悩んでいた。人数が一人増えたのだが、そこにきてKが結婚し給料が足りないと言い出していたのだ。この時点で僕はすでにカードローン会社へ300万円の借入をしていた。

 

借金が増え、どうしようかと相談するもKからの返事はどーしたもんかねー、とまるで他人事。僕はキレた。これ以上一緒にやることはできないと伝え、給料を先払いした。

 

僕は友達を一人失ったのである。

 

そして昨年7月、僕は500万円の融資を受ける。300万円くらいは今までの支払いであっという間に消えた。残り200万円でどう再建すればいいのか。僕は50万円を支払い中国輸入コンサルを受ける。

 

少し会社がやばかったのでSと連絡を取る余裕がなかったのだが、融資を受けて生き延びる余裕が生まれた僕は、Sへ連絡をする。元気に働いてる!ホテルの客室清掃のバイトを始めたんだ!と言うSに僕もがんばらないと、と思った。

 

10月、仕事中にSが眩暈がして目の端っこが歪んでるんだと言い出した。嫌な予感がした。すぐに病院へ検査しに行くように話した。

 

Sは脳に癌が転移していたのである。バイトを休み、抗がん剤治療を始めるというSとお昼ご飯を食べに行った。久々に会ったSは開口一番『あれ?なんか背が高くなった?』と言ってきた。Sよお前が小さくなったのだ。僕はそう感じたが言わなかった。

 

僕とSは焼き肉を食べに行った。あまり食欲がないという割にSは僕と同じくらいの量を食べていた。

 

途中で疲れが出てきたとSが言う。僕は自宅まで送っていった。

 

私は負けない、頑張ると言ったSの言葉を僕は信じた。

 

Sはちょうど30歳になっていた。

 

Sが治療のために入院した。病院の受付番号が666番で不吉だわwと写メ付きでラインが届いた。

 

転移した癌のレントゲンが送られてきた。まともに見れなかった。

 

12月24日

『今誰かと会話するだけで体痛くなるんやー』

『面会しんどい』

 

その後Sへのラインは既読になることはなかった。

 

胸が張り裂けそうだった。以前Sが姿を消したときも心配したがそれ以上に。